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ライアーゲーム決勝戦、四国志。
その休憩時間、広いロビーの隅にある椅子に秋山は腰掛けていた。
今回の会場は元々高級ホテルだったらしい。しかし経営が破綻して人手を離れた今はホテルと言うよりも廃墟と呼ぶに相応しい外見をしている。
ここでゲームをするにあたって内部は手入れをしたのだろう。多少空気が澱んではいたが、他に気になる事はなかった。
この常識外れなゲームの最後の舞台として選ばれる事が必然であるかのような雰囲気を醸し出している。
そう秋山は思った。
秋山は目を閉じて今までのゲームの動きを思い返していた。
自分の目的はライアーゲーム事務局を潰す事。
そして稀代のバカ正直、カンザキナオの目的はゲーム参加者全員の救済。
今はまだはっきりとその道筋は見えていないが絶対に成し遂げてみせる。
そう自分の心に誓う。
これからの展開と打つべき手を考えていると、知らず知らずのうちに秋山の眉間の皺が深くなる。
厳しい表情に変わったその背中に温かな何かが触れた。
「少し私に凭れて下さい」
背後から聞こえたのはカンザキナオの声。
触れているのは彼女の小さな背中だ。
「眉間に皺が寄ってますよ。休憩時間くらい肩の力を抜いてリラックスして下さい」
その言葉に秋山の心が少し軽くなる。
彼女の表情が見えない背中合わせでも安心感に包まれるのだ。
ナオの優しい声。触れている背中から溶け合ってしまいそうな温もり。その存在全てによって。
無意識のうちに上がっていた秋山の両肩は、大きな吐息と共に自然に下がる。
そして自分の重心をそっと後ろのナオへ預けた。
「今だけ…。少しだけ甘えさせて」
君になら俺の全てを預けられるから。
背中合わせ
秋山さんって誰かに頼るとか、甘えるとか
全然しなさそうですよね?
いつもあんなに頑張っているので、
ちょっとは休ませてあげたいなあ、という
願望を満たしていただきました!
良かったね、秋山さん…vと、
読んでいる私までリラックスしてしまいます。
「人を信じられなくなっていた秋山さん」
そして「そんな自分に嫌悪する秋山さん」
という原作の設定からすると、
心から信じられる直ちゃんの存在って
大きいよなああ!!!と思うのです。
余談ですが、信じるっていっても、
この子は嘘をつかないっていう意味じゃなく
自分を大事に想ってくれているって
信じられる関係って事で私はいいと思うんですけどね。
正直、秋直の騙し合いも期待している…vvv
完全にこの場を借りた余談でした。
なんと!この絵からイメージして
SSを作って下さったそうですよ!
嬉しい…!まるで挿絵みたいに昇格させていただけた!
ところで、作中に出てくる「勝利への道筋」って文章が、
密かに私が妄想していたシリアス(?)ネタにも
出てくるのです!
秋山さんの勝利の仕方って、そういう感じありますよね!
素敵なSSをありがとうございます!
また是非作品をおよせくださいねv