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***ありがたきいただきもの***

内緒話

2014/9/28
あお様より

天気のいい日曜日の午後。
昼食を済ませてソファで食休みをしていた秋山。
手の中にある本が読み終わる丁度その時、隣に小さな身体がポスンと音をたてて収まった。
服の袖を引かれた秋山がそちら側へ顔を向ける。
「ねぇ、耳貸して」
相手はいつになく真剣な表情をしていて、何事かと考えを巡らせるも見当がつかない。
要求通り耳が相手の近くになるように身体を屈める。
すると耳に入ってきたのは宣戦布告の言葉だった。

「僕、大きくなったらママと結婚するから」

小さく潜めた声だったがはっきり聞こえた言葉に秋山の表情が驚きへと変化する。
思わず息子の顔を見ると無邪気な微笑みを見せて向こうへ走り去ってしまった。
残されたのは呆然とした秋山ただ一人。
いつも通りの論理的な思考を取り戻すまで暫く時間が必要なようだった。


息子が恋敵になる日が来るなんて思いもしなかったな。
やっとクリアになってきた頭で考える。
天気のいい日曜日の午後は午睡には最適だったが、あの爆弾発言のせいで目が覚めてしまった。
「…これから作戦でも練るか…」
そうポツリと呟いた秋山だった。





--------【作者様のあとがき】---------
本当は秋直で妄想しようと思っていたのに子供ネタに。
こんな事子供に言われたら普通のお父さん動揺しますよね。
とりあえずこの秋山さんは動揺はしても負ける気は全くありません。
大人気ないと言われても持ち前の頭脳でどうにかしてしまうでしょう(笑)
あと幼い頃の自分と比べたりして、お母さんとの優しい思い出も振り返って欲しいなぁ。
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小さなわが子に身をかがめてあげる秋山さんとか
想像したら、胸がほわっとなります。
幸せなSSありがとうございます!!
またどうかどうか、よろしくお願いしますね!!

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